信用情報の開示請求ガイド:スマホ・郵送での取得方法と見方を徹底解説(KSC編)

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KSCとは

KSCとは全国銀行個人信用情報センター(以下KSCという)のことで、一般社団法人全国銀行協会が運営している個人信用情報機関のことです。主に加盟しているのは、銀行(ネット銀行含む)、信用組合、信用金庫、農協などの銀行系金融機関がメイン。

銀行が取扱う情報が主体となるため、CICやJICCとは内容が異なり、銀行が発行するカードローンやクレジットカードに関する取引情報、保証の取引や連帯保証人に関する情報が含まれます。

またJICCやCICにも債務整理の記録はありますが、官報の事件番号や公告日まで記載されるのはKSCのみ。

そして本人確認書類の紛失・盗難等による本人名義の不正防止のための本人からの申告情報等、銀行協会会員が取引のために照会した情報も記録されています。

取引情報が登録される期間はCICやJICCのように5年ですが、官報情報は7年間と少し長いことに注意が必要です。過去に異動情報が登録された方で、5年後に審査が通らない方は、KSCに情報開示報告書に記録が残ってないか確認しておきましょう。

CICと同様に支払い状況について、最大過去2年間分が記録されてます。なお登録された情報は決められた期間が過ぎると自動で抹消されるので、もし一定期間以上に記録が残っている場合には抹消してもらうためにKSCに申請する必要があります。

一般にはkSCに登録された日から照会記録は照会日から6か月(会員)~1年以内(非会員)、取引情報は取引日から5年以内、官報情報は官報掲載日から7年以内です。

KSC信用情報の開示手続き方法

KSCもJICCの場合と同様に、初回手続きでスマホの場合は事前に、「TRUSTDOCK」アプリをインストールする必要があります。パソコンではアプリのインストールが出来ないため、スマホの方が便利。(図はKSCより抜粋)

そして、KSCもオンラインでの本人確認はマイナンバーカードを利用しての認証手続きになりますので、マイナンバーカードをお持ちでない場合もやはり郵送での手続きになります。

オンラインで手続き

(図はKSCより引用)

また提出されるデータはPDF形式で表示されるため、Adobe Readerをインストールしておく必要があります。料金はスマホの場合は1,000円で、急ぐ場合はクレジットカードなどで即時決済するようにしましょう。

郵送での手続き

郵送の場合は、KSCにアクセスして、登録情報開示申込書をダウンロードするかコンビニのマルチコピー機で印刷します。

コンビニの場合には、本人開示・申告手続き利用券も一緒に購入しておきます。

後は登録情報申込書に必要事項を記入して、本人開示・申告利用券と本人確認書類のコピーを2種類を同封して送ります。約1週間から10日間ほどで書類が届くのを待ちましょう。

(図はKSCより引用)

(以下の注意事項はKSCより抜粋)

公的書類もJICCと同様で、2点の書類が必要になります。

  • 運転免許証(住所等に変更がある場合はうら面も)有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 運転経歴証明書(平成24年4月1日以降交付のもの)有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • パスポート(現住所記載の面も)有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 住民基本台帳カード(顔写真があるものに限る)有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 個人番号カード(マイナンバーカード)(写真あり・おもて面のみコピー)
    (注)「通知カード」は、本人確認書類に当たりません。有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 在留カードまたは特別永住者証明書有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 各種健康保険証(現住所記載の面も)有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 公的年金手帳(証書)
    (注)「基礎年金番号通知書」は、本人確認書類に当たりません。有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 各種障がい者手帳(証書)有効期限内のもののコピー
    (氏名、生年月日、住所がわかるようにコピーしてください。)
  • 戸籍全部(個人)事項証明書(戸籍謄抄本)発行日から6か月以内の原本
  • 住民票(個人番号の記載のないもの)発行日から6か月以内の原本
  • 印鑑登録証明書発行日から6か月以内の原本

(注)個人番号(※)に関する「通知カード」は、本人確認書類に当たりませんのでご注意ください。※「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(番号法)における「個人番号」をいう。以下同じ。

(注)基礎年金番号、各種健康保険証の記号、番号、枝番およびQRコードが記載されている場合は、見えないようにマスキングをしてください。

(注)個人番号が記載された「通知カード」や「個人番号カード」のうら面の写しをご送付いただいた場合は、ただちに復元不能な方法で廃棄いたします。また、個人番号や本籍が記載された住民票をご送付いただいた場合は、それらの部分が見えないようにマスキングを行います。

(注)運転免許証の住所等が変更されている場合は、うら面もコピーのうえ同封してください。

(注)旧氏名等の開示を受けられる方は、旧氏名等と現在の本名が併記され、同一人であることを確認できる書類(戸籍全部事項証明書等)を同封してください。※上記【1】の開示申込書への記入に当たっては、申込人氏名欄に旧氏名等のフリガナ・漢字を追記ください。

KSCも郵送の場合はオンラインよりも高く、1,500円の費用が発生します。コンビニなどを利用する本人開示・申告手続き利用券が別途必要になりますので、注意が必要。手数料はコンビニによって違うので、近くにあれば、セブンイレブンが最も安くなります。

開示報告書の見方

それでは番号順に見ていきましょう。最初は個人情報を特定するための記録です。記載内容に間違いがあればKSCに訂正を依頼しましょう。

①「履歴」は過去に訂正をした場合のみ、以前の記録がここに記されます。訂正がない場合は記入されません。

②「取引種類」カードローンやキャッシング、個品割賦、手形割引などの取引があった場合にその内容が記録されます。また、「消費性・事業性」や「連帯債務者・連帯保証人」もあればこの欄に記載されます。

③「制約日」取引のあった日。その際に担保があればここに記載。

④「限度額」「残債額」取引時に認められた限度額と利用後に支払いが残っている残債額が表示されます。

⑤「残債額・入金区分」CICと同じように過去2年間の支払い状況についての記録です。請求通りであれば「〇」、一部入金は「△」、入金がなければ「X」、何らかの事情により支払いを停止した場合「P」、請求がない場合「―」で表示。

⑥「返済区分・延滞解消日・完了区分」該当する内容で表示されます。解約や完済、延滞などの情報や、代位弁済や強制回収手続きなどもこの欄に記録されます。

⑦「限度額」「残債額」クレジットカードの限度額とショッピングの残債額が表示されます。例えば50万の限度額で10万円のショッピングをすると限度額500千円、残債額100千円と表示。

⑧カードローンのうちキャッシング枠が別に設けられている場合などに示されます。

⑨「不渡情報」現在は表示されず、全て「0/0」と表示されます。

⑩「官報情報」官報に記載された場合に、氏名、住所が記録。

⑪同じく官報掲載日、区分内容が記録。

⑫官報の事件番号が記録されます。

⑬「本人申告情報」本人確認書類の紛失や名義を使われる恐れがある場合に本人からの申し出があったことを記録するもので、ない場合は「登録情報なし」と表示されます。

⑭本人または代理人が貸付自粛対象者の報告があった場合に日付と共に記録しています。ない場合は「登録情報なし」と表記されます。

⑮「情報照会会員」審査等で個人信用情報を利用した企業名が表示されます。照会日から6か月経つと自動で抹消されます。

⑯「照会目的の区分」KSC会員が照会を行った目的が表示されます。新しく審査した場合は「新規与信判断」。

すでに利用されていてカード更新のための再調査の場合は「信用状況再調査」と表示されます。

⑰「与信内容等」与信内容、消費性・事業性資金の区別と保証、連帯債務者、連帯保証人がある場合にはその旨表示。

⑱「保証依頼元」保証のための照会をKSC会員が行った場合はその会員名、会員でない場合は「非会員」と表示されます。

まとめ

スマホで開示請求するほうが、最も安くかつ早くデータを受け取ることが可能。但し、マイナンバーカードを取得していないと個人認証が出来ないので、作っていた方がデータの入手が早く、安全に個人の認証が出来ます。CICもおそらくマイナンバーカードを用いた開示請求の手続きに移行すると思われます。

それぞれ開示している書式や項目が異なるため、費用は掛かりますが3社とも開示請求して、内容に間違いがないか確認しておくのも手でしょう。

また今回は本人が請求する場合について述べましたが、代理請求もできます。詳しくは各信用情報会社のホームページに記載がありますので、ご覧下さい。

KSCはCICやJICCにない点としては以下があげられます。

情報開示報告書にはCICやJICCには掲載されない官報情報があり、7年間記録が残る。官報情報が残っていると住宅ローンのの審査で大きな影響を受けるので、記録が抹消されるまで待つ必要があるでしょう。

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